八門日記 2026-03-18 朝刊

シグナル
やや強気
日経平均
54,122円 (+0.79%)
信用倍率
37.48倍
レジーム
range
順張り
買い
逆張り
見送り

八門日記 2026-03-18 朝刊

現在の相場位置

日経225先物は現在 54,122円 で推移しています。前日終値53,700円から +422円(+0.79%) の上昇で夜間取引を終えました。

20日間の値幅で見ると、高値59,332円から安値51,408円まで約7,900円幅のレンジを形成しており、現在値54,122円は レンジの下半分、やや中央寄り に位置しています。25日移動平均線56,165円を約2,000円下回っており、中期トレンドに対しては依然として弱い位置です。直近5日間で55,025円から53,700円まで -2.41% の下落が続いていた中での反発であり、自律反発の域を出ていないというのが冷静な見方でしょう。

キリ番の 54,000円 を上回って推移している点は、短期的な心理的サポートとして意識されます。

前日の振り返り

前日の日経225先物は、始値54,286円から一時53,483円まで約800円の下押しを見せた後、反発して53,700円で引けるという荒い値動きでした。日中値幅は 905円(54,388円〜53,483円)と、ボラティリティの高い状態が続いています。

夜間取引で54,122円まで戻した 最大の要因は、米国市場の反発 です。3月17日の米国市場では、ベッセント財務長官がイラン船舶のホルムズ海峡通過再開を容認する発言 を行い、WTI原油が 5.3%の急落 を記録しました。原油価格が100ドル超の水準から急落したことで、スタグフレーション懸念が大きく後退。ダウ+0.83%、S&P500+1.01%、ナスダック+1.22%と主要3指数が揃って上昇し、これがそのまま日経先物の夜間取引での買い戻しにつながりました。

中東情勢を巡る地政学リスクは、2月末からの急落の主因の一つであっただけに、ホルムズ海峡封鎖懸念の緩和は市場にとって大きな安心材料と言えます。

本日の展望

本日は 日米の中央銀行イベントが同時進行 するという極めて重要な一日です。

FOMC(3月17-18日) については、政策金利3.50%-3.75%の据え置きが 92%以上 織り込み済みです。市場の関心は金利決定そのものよりも、ドットプロットや記者会見でのパウエル議長の発言に向かっています。2026年内利下げ1回維持の見通しが示されれば、「現状維持」の確認で波乱なく通過する可能性が高いでしょう。

日銀金融政策決定会合(3月18-19日) も、中東情勢の悪化と原油高を背景とした不確実性から、0.75%での据え置きが確実視 されています。追加利上げ懸念が消えたことで、輸出株や成長株への買い安心感が広がりやすい環境です。ドル円は159円台前半で推移しており、円安基調が企業業績の下支え要因として意識されます。

ただし、注意すべきは イベント通過後の反応 です。「噂で買って事実で売る」パターンも想定されるため、FOMC結果発表(日本時間19日未明)と日銀決定(19日昼頃)の前後では、ポジション調整の動きが出やすいと見ています。

テクニカル面では、まず 54,388円(前日高値)を明確に上抜けられるかが焦点です。抜ければ55,000円のキリ番が次の目標。一方、53,483円(前日安値)を割り込む展開となれば、再び51,408円(20日安値)を試す流れが警戒されます。

順張りシグナル(外国人フロー分析)

外国人投資家の直近週フローは +3,855億円の買い越し で、52週累積では +165,441億円 と大幅な買い越し基調が続いています。順張りシグナルは LONG を示しています。

ただし、8週後リターン相関は 0.00 と、フローと将来リターンの統計的な関連性はほぼゼロです。これは過去の長期分析でも確認された知見であり、外国人フローを将来の株価予測に直接用いることには慎重であるべきです。

現時点で言えることは、外国人投資家が引き続き日本株を買い越しているという 需給面での下支え が存在するという事実です。52週累積+16.5兆円という規模は相当なものであり、少なくとも大きな売り崩しが起きにくい地合いと見てよいでしょう。

逆張りシグナル(信用倍率分析)

1570 ETFの信用倍率は 37.48倍(パーセンタイル94%)と、極めて強い強欲ゾーン にあります。買い残が売り残に対して圧倒的に多く、個人投資家が下落局面でナンピン買いを積極的に行っている構図が読み取れます。

パーセンタイル94%は過去データの中でも上位6%に入る水準であり、歴史的に見て 信用買い残の解消売り(追証発動を含む)が発生しやすい領域 です。相場が反発すれば「やれやれ売り」が上値を抑え、下落が続けば追証に伴う強制決済が売り圧力となる——どちらに転んでも上値が重くなりやすい状態と言えます。

逆張り指標としては明確な 警戒シグナル であり、仮に反発が続いたとしても、信用倍率が正常化するまでは上昇の持続力に疑問が残ります。

オプション建玉からの示唆

ATM53,700円に対し、コール建玉129,520枚、プット建玉209,090枚で、P/C比率は1.61 です。プットがコールを大幅に上回っており、下方向への保険需要が非常に強い 状態です。

P/C比率1.61は、市場参加者が下落リスクを強く意識していることの表れです。ただし、これは逆説的に、下値では厚いプットの売り手によるヘッジ買い戻しが入りやすい ことも意味します。51,000円〜52,000円の水準にはプットの壁が形成されている可能性が高く、急落時にはプット売り手のデルタヘッジが一定のクッションとなり得ます。

一方、上方向のコール建玉が相対的に少ないことは、上昇時にコール売り手のヘッジ買いが加速しにくいことを示唆しており、上値追いの勢いは限定的 と読めます。

本日の一言

日米中銀イベント通過待ちの中、原油急落が束の間の安堵をもたらした反発局面


※投資判断は自己責任でお願いいたします。本記事は特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。

参考情報源

※投資判断は自己責任でお願いいたします。