八門日記 2026-04-28 朝刊
現在の相場位置
本日2026年4月28日の寄付前、日経225先物は60,322円で推移しています。前日終値60,537円から▲215円(▲0.36%)とわずかに弱含みでスタートする見込みです。
注目すべきは、ついに日経平均が6万円台に到達したという事実です。前日27日には現物終値で60,537円と、終値ベースで初めて6万円の大台に乗せました。20日高値は60,904円、20日安値は50,559円と、この20営業日でレンジ下限から約20%上昇している計算になります。
25日移動平均は55,956円。現値はこれを約4,366円上回る位置にあり、移動平均線からの乖離が明確に拡大しています。50日累積リターンは+12.48%、ブル・レジーム継続8日目という状況です。
キリ番である60,000円台を維持できるかが、本日の最初のテクニカル上の論点になると見ています。
前日の振り返り
前日27日の値動きは特筆に値するものでした。
- 始値: 59,881円
- 高値: 60,904円(一時1,100円高で取引時間中の最高値更新)
- 安値: 59,609円
- 終値: 60,537円(前日比+1.38%)
寄り付き後に一時的に売られたものの、その後切り返して取引時間中の史上最高値60,904円をつける展開となりました。背景にあったのは、米国市場でのNVIDIA株上昇です。同社株は4月27日に一時+4%高の216.83ドルまで上昇し、約半年ぶりに最高値を更新。時価総額は約5.3兆ドル(約840兆円)に達しました。
このAI需要への期待がアドバンテスト・ディスコ・東京エレクトロンといった日本の半導体関連株に波及し、指数を大きく押し上げる構図となりました。中東情勢を巡る地政学リスクも、米イラン協議再開期待で一旦後退したことが追い風となっています。
ただし、ソフトバンクグループは前日比▲119円(▲2.0%)と、5日続伸後の調整に入っています。直近1か月で約70%という急騰の反動と見ています。
本日の展望
本日の最大のポイントは、日銀金融政策決定会合の結果発表と植田総裁会見です。
市場のコンセンサスは政策金利0.75%の据え置き。3会合連続の据え置きとなり、利上げ判断は6月会合に持ち越される公算が大きいと報じられています。重要なのは結果そのものよりも、15:30の植田総裁会見で示される以下のポイントでしょう。
- 展望レポートでの物価見通し: 原油高を受けた上方修正があるか
- 次回利上げの示唆: 6月会合への布石が打たれるか
- 賃金動向への評価: 実質賃金改善の手応えをどう語るか
加えて、米国ではFOMC(4/28-29)が開幕し、消費者信頼感指数の発表も控えます。ドル円は159円35-45銭で膠着しており、為替の方向感が出にくい状況も日経の値動きを抑制する要因となるでしょう。
明日30日の東京エレクトロン決算発表を控え、半導体セクターではポジション調整の売りが先行する可能性も意識しておく必要があります。前日の急伸後の反動という側面もあり、寄り付きから上値の重い展開を想定しています。
順張りシグナル(外国人フロー分析)
外国人投資家フローは極めて強気な状態が継続しています。
- 直近週: +23,809億円の買い越し
- 52週累積: +170,086億円
- 順張りシグナル: LONG
この買い越し規模は歴史的に見ても突出した水準です。52週で17兆円超の累積買い越しは、構造的なマネーフローの変化を示唆していると考えます。
ただし注意点として、8週後リターンとの相関は▲0.16と弱いマイナスを示しています。つまり、足元の強烈な買い越しは中期的にはリターン抑制要因にもなり得るということです。短期は順張りで素直に流れに乗りつつ、中期では過熱への警戒も並行して持っておくべき局面と見ています。
逆張りシグナル(信用倍率分析)
ここで興味深いのが1570(日経レバETF)の信用倍率です。
- 信用倍率: 0.40倍(パーセンタイル3%)
- 状態: 売り残過多、過去2年で見ても極めて低い水準
通常、相場が史上最高値圏にある時は信用買いが膨らむものですが、現在は売り残が買い残の2.5倍という逆ザヤ状態です。これは個人投資家の多くが「ここから下落する」と見ていることを示唆しています。
逆説的ですが、これは踏み上げの燃料となり得ます。売り方が損切りを迫られれば、その買い戻しが上昇圧力に転じる可能性があります。指数が新高値を更新する局面で信用倍率が低い状態は、伝統的に強気の継続シグナルとして機能してきました。
ブル・レジーム継続8日目という状況と合わせて考えると、目先の調整があっても押し目買い意欲は根強く残ると見ています。
オプション建玉からの示唆
オプション市場のポジションも非常に示唆的です。
- ATM: 60,537円
- コール建玉: 141,044枚
- プット建玉: 280,473枚
- P/C比率: 1.99
プット建玉がコールの約2倍という、極めて高いP/C比率です。これは信用倍率の分析と整合的で、機関投資家・個人ともにダウンサイドへのヘッジを厚く積んでいることを意味します。
ここで思い出していただきたいのは、コントラリアン的な解釈です。市場参加者の多くがプットでヘッジを固めている時、実際の下落は限定的になりやすいという経験則があります。皆が警戒している時こそ、相場は思いがけない方向に動くものです。
ATM60,537円付近は本日の重要な攻防ライン。ここを下回ると一段のヘッジ需要を喚起する可能性がある一方、維持できればプットの巻き戻し(買い戻し)が下値を支える展開も想定されます。
本日の一言
日銀会合通過待ちの一日。6万円台定着の試金石となる重要な節目と見ています。
※本記事は市場分析を目的とした個人的見解であり、投資助言ではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。
参考情報源
- 日銀、4月利上げ見送りへ 中東情勢見極め6月に是非判断
- 日銀は今月会合で政策据え置きの公算大、利上げ姿勢は維持-関係者(Bloomberg)
- 2026年4月28日|日銀会合(2日目)、アメリカ消費者信頼感指数の予想とFXへの影響(外為どっとコム)
- 日経平均株価、再び6万円台 一時1100円高で取引時間中の最高値
- 【↑】日経平均 大引け|大幅続伸、半導体関連株が買われ6万円台乗せ(4月27日)(株探)
※投資判断は自己責任でお願いいたします。