八門日記 2026-05-13 朝刊
現在の相場位置
おはようございます。八門です。本日2026年5月13日の寄付前分析をお届けします。
現在の日経225先物は62,385円で推移しています。前日の現物終値62,743円から▲358円(▲0.57%)の水準で、夜間取引でやや調整色が強まりました。前日の値幅は63,219円〜62,158円と1,000円超のレンジを形成しており、上下に振れやすい地合いが続いていると見ています。
直近のポジションを整理しますと:
- 20日高値: 63,385円(射程距離内)
- 20日安値: 55,763円
- 25日移動平均線: 58,346円(現値から▲約4,000円下方)
- キリ番: 62,000円(直近サポート)
5日間で59,513円→62,743円と+5.43%の急騰を経た直後であり、25日MAから+6.9%乖離した過熱圏での寄付前局面です。62,000円のキリ番が当面の心理的防衛ラインになると見ています。
前日の振り返り
5月12日のNY時間以降、相場の風向きを変える複数のイベントが重なりました。
第一の要因は米4月CPIの上振れです。前年比+3.8%(前月+3.3%)、コア+2.8%(予想+2.7%)と、2023年5月以来の大幅な伸びを記録しました。FRBの年内利下げ観測は後退し、米10年債利回りは4.4448%まで上昇。グロース株、特に日本のハイテク・半導体株のバリュエーション圧縮圧力につながっています。
第二の要因は地政学リスクの再燃です。米イラン協議が停滞し、ホルムズ海峡再開期待が後退。WTI原油は+3%近い上昇で約98ドルまで戻しました。インフレ再燃懸念がエネルギー高経由で蘇った形です。
第三の要因はドル円の動向です。157.53→157.65と円安方向に振れましたが、4月末に観測された約5兆円規模の介入警戒が上値を抑え、輸出株支援効果は限定的でした。
これらが半導体株への利益確定売りと円安による輸出株買いを相殺し、現物は±0%近辺、先物は▲150〜▲358円程度の小動きに収束した構図と整理しています。
本日の展望
本日の最大の注目イベントはソフトバンクグループ(9984)の決算説明会(16:30〜)です。5月12日発表の通期決算は親会社純利益が前年同期比+398.7%の3兆1,727億円と過去最高益。OpenAI投資の評価益が寄与しました。指数寄与度上位銘柄であるため、本日の説明会内容次第では引け後の先物に大きな影響が及ぶ可能性があります。
一方、NVIDIAは5月12日に史上最高値$223.75を更新、時価総額は5.4兆ドル超となりました。次世代AIチップ「Vera Rubin」の量産計画確定が好感されています。5月20日のFY2027 Q1決算が控えており、東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体関連はポジション調整局面と見ています。
本日のシナリオを整理します:
- 上値メド: 62,743円(前日終値回復)→ 63,000円のキリ番 → 63,385円(20日高値)
- 下値メド: 62,000円(キリ番)→ 61,500円(短期下値メド)
寄付前は▲0.57%の調整スタートが想定されますが、米CPI織り込み済みであれば後場以降の戻りも視野に入ります。SBG決算説明会を通じてAI関連の見直し買いが入るかが鍵と考えます。
順張りシグナル(外国人フロー分析)
外国人投資家の動向は明確な強気サインを示しています。
- 直近週: +8,079億円(買い越し)
- 52週累積: +175,354億円
- 順張りシグナル: LONG
52週累積で17兆円超の買い越しは構造的な資金流入を意味すると見ています。1兆円規模の週次買い越しは、グローバル投資家が日本株をオーバーウェイト化している証左でしょう。
ただし、8週後リターン相関は-0.11とやや逆相関を示しており、短期的には買いが過熱した後の調整リスクには留意が必要です。とはいえレジームはbull継続15日目、累積リターン50日で+16.73%と、トレンドは依然として上向きと判断します。
逆張りシグナル(信用倍率分析)
1570(日経レバETF)の信用倍率は0.61倍、パーセンタイル13%と歴史的低水準にあります。これは売り残が買い残を大きく上回る恐怖局面を意味します。
通常、逆張り指標としての信用倍率の低水準は、踏み上げによる相場上昇余地を示唆します。個人投資家の弱気ポジションが積み上がっている状況であり、上昇相場の中でショートカバーが続けば、上値追いの燃料になり得ると見ています。
順張り(外国人フロー)と逆張り(信用倍率)の両シグナルが同時にLONG方向を示している点は注目に値します。
オプション建玉からの示唆
オプション市場からは興味深い示唆が得られます:
- ATM: 62,743円
- コール建玉: 107,282枚
- プット建玉: 206,834枚
- P/C比率: 1.93
P/C比率1.93はプット建玉がコールの約2倍という極めて高い水準です。一般的にP/C比率が高い局面では、市場参加者がヘッジ目的でプットを買い積み上げており、コントラリアン的には強気サインと読み解けます。
ただし注意点として、これは地政学リスクと米CPI上振れに対する保険需要の高まりを反映している可能性があります。ヘッジが厚いほど、リスクオフ局面での売り圧力は限定的になりやすいと見ています。
ATMが前日終値の62,743円に置かれており、本日はこの水準を巡る攻防が予想されます。
本日の一言
SBG決算とAI相場の本気度。62,000円攻防が鍵と見ています。
※本分析は市場データに基づく客観的考察であり、投資判断は自己責任でお願いいたします。
参考情報源
- 米CPI、4月前年比+3.8%に加速 23年5月以来の大幅な伸び
- 米CPIの伸び、4月に一段と加速-ガソリンや食品が押し上げ(Bloomberg)
- 日経平均株価、米イラン協議停滞が重荷(先読み株式相場)
- S&P500種は小幅高、米・イラン合意期待の後退で原油上昇(Bloomberg)
- 【市場反応】米4月コアCPIは予想以上に加速、ドル買い優勢(財経新聞)
※投資判断は自己責任でお願いいたします。